USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?/森岡毅

 

 

 

 

USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の執行役員でありCMO(Chief Markething Officer )である

森岡毅さんの方が書かれた本。

 

私は、約20年前にオーランドとハリウッドのユニバーサル・スタジオには行ったことがありますが、

未だ大阪には行ったことがありません。

自宅から近いので、「いつでも行けるやー」と思っているうちにOPENから13年が経ってしまいました。

 

以前、幼稚園児の息子が友達家族とUSJに行ったようですが、それ以来、息子はUSJが大嫌いとなってしまい、私が誘っても一緒に行ってくれません。

巨大な人食いザメに襲われるわ、目の前で大火災は起きるわ、人生でアレほどの恐怖はない・・・

と言うわけです。

そう、JAWSとバックドラフトのアトラクションに乗ったわけです。

 

ユニバーサル・スタジオといえば、「大人のための」「映画だけの」アトラクションがあるテーマパークという印象

がありましたが、だからといって「子供にトラウマを植えつけるテーマパークって、どうよ!?」と思ったもの

です。

 

さて、最近USJのTVCMが頻繁に流れています。どうやらUSJは、

「大人のための」「映画だけの」テーマパークから、

「子供連れの家族も一緒に」「映画に限らず楽しめる」テーマパークに変わったようです。

 

この数年でUSJの印象を激変させたのが、本書の著者であるUSJ執行役員の森岡氏。

 

USJは2001年に開業し来場者数1100万人を達成したものの、その後は低迷し、

2009年、2010年には700万人台まで落ち込みます。

 

財務的には破綻してもおかしくないという状況にまで陥ったようですが、

そんな時に外資系企業でマーケティングを担当していた森岡氏がUSJに入ります。

 

そこから3年間で、USJは「奇跡的なV字回復」を果たします。

 

ちょうど本書を読んでいる時に、

2013年度(2014年3月期)のUSJの来場者数が12年ぶりに1000万人を突破したというニュースが

新聞の一面を飾りました(日本経済新聞 3月18日夕刊)。

 

本書は、この「奇跡的なV字回復」をもたらした森岡氏のマーケティングエッセンスが詰まった一冊。

 

まず森岡氏は、この3年間を「発狂しそうなくらいドラマチックだった」(P3)と振り返っています。

読み進めていくと、三枝匡氏の名著「V字回復の経営」を思い出せるような内容で、グイグイ引き込まれました。

 

テーマパークでありながら設備投資を行なうキャッシュがない・・・、

東日本大震災の後、来場者数がピタっと止まった・・・、

絶体絶命のピンチの中、USJは変貌を遂げます。

 

小さな子供が楽しめるテーマパークになったのもその一つ

(森岡氏のお子様もJAWSのアトラクションには恐怖で硬直したようです)。

 

来場者数が激減したテーマパークをどうやってV字回復させたのか―――、

マーケッターの「視座」「視点」を学ぶ良い教科書になるでしょう。

 

経営者の方や、マーケティング担当の方にはオススメの一冊です。

 

なお、今年の夏頃には、450億円(USJの売上の約半分!)を投じた

ハリー・ポッターの新アトラクション「The Wizarding World of Harry Potter」がオープンするようです。

これ、かなりヤバそうです(^_^;)